仏壇のお参り基本ルール
朝のお参りは、家族の食事の前に行うのが基本です。お参りは、仏壇の前に座って礼をしてから始めます。吊り灯篭があれば電源をいれ、お供えをしてからロウソクに火をつけます。ロウソクの火から線香に火をともして香炉に立てます。その後、鈴を鳴らして合掌します。鈴の打ち方は、最初は軽く鳴らし、二回目は強く打ちます。その後は宗派ごとのお勤めを行います。日中は吊り灯篭は消しておきます。
最近は、毎朝ご飯を炊かない家庭も増えてきたため、朝のお参りのタイミングに迷う方もいらっしゃるようです。ですが、仏飯器でご飯を供えることが朝でなくなってしまったり、ご飯を供えることができない日であっても朝食前がベストです。夕方も、食事の前に行うのが基本です。一日の出来事を報告し、一日の無事に感謝して扉を閉めるのが一般的です。ただし地方や宗派によっては一年中開けっ放しの地域もありますので、閉めない習慣であればそれでかまいません。
仏壇へのお参りで禁止されているのは、お線香、ロウソクの火を口で消すことです。ロウソクの火を消す場合は、ろうそく消しを使うか手で払って消すようにし、お線香の火を消すときも手を使います。口で吹き消していけない理由は、人間の呼気は穢れが溜まりやすいため、仏様へ供えた物に触れるべきではないからです。
仏壇の前では、誰もが自然と合掌します。合掌の種類は、主に三つで堅実心合掌、虚心合掌、金剛合掌があります。
堅実心合掌が最も一般的な合掌で、肩の力を抜いて両手の指をまっすぐに伸ばしてぴったりと手を合わせます。
虚心合掌は、手の平と手の平の間に、丸いゴルフボールや卵を持つような形で隙間ができるように合わせるものです。心を空にして行うものですから虚心合掌といいます。
金剛合掌は、指を開き、両手の指を組み合わせて行います。仏様と自分の心が結び合う、強い信仰心を表します。これは真言宗で用いられることがほとんどです。
以上の三つが一般的ですが、密教では十二合掌と呼ばれる手印を基本とします。ですが十二合掌にも上記の三つの合掌が含まれますので、密教であっても堅実心合掌、虚心合掌、金剛合掌の三つを覚えておけば問題はありません。