天台宗の仏壇
天台宗は、伝教大師・最澄によって平安時代に日本に伝わったものです。日本では比叡山延暦寺を本山とします。天台宗は大乗仏教系の宗派で、蓮華経を基本としますが、大日経、浄土三部教などを広く経典としています。日常的なお参りは蓮華経が中心となることが多く、お唱えは「波阿弥陀仏」が多いようです。ちなみに、正式には「南無宗祖根本伝教大師福聚金剛」です。
ご本尊は基本的に阿弥陀如来ですが、釈迦如来や薬師如来、観音菩薩を本尊とする寺院も多く、地域によってご本尊が異なります。特に決まりがあるわけではないのですが、菩提寺のご本尊に習うのが一般的です。
仏壇の整え方は、まず、上段中央にご本尊を祀り、脇侍は右に天台大師、左に最澄大師とするのが一般的です。お位牌はその下になります。そしてお位牌の中央に五具足もしくは三具足です。場合によっては、花立は下段であってもかまいません。天台宗では、ご本尊を信仰によって選ぶことも可能で、仏壇の整え方も特に規定されてはいませんので、それほど神経質になる必要はないようです。過去帳は下段中央に置き、両脇に高杯です。そして一番下に霊具膳を置き、経机にお経、ロウソク立て、香炉となります。